そったく日記

三重県消防学校

自衛消防隊の訓練始まる(自衛消防隊特定教育入校−古米校長奮闘記)


1月14日、鈴鹿市石薬師町にある三重県消防学校では、平成26年度自衛消防隊の特定教育入校がありました。14日から16日までの日程で自衛消防隊員として必要な知識や技法を習得するため、県内各地の企業・事業所の自衛消防隊員25名が自衛消防活動総論や安全管理などの学習、また、訓練礼式や救急、消防訓練、火災防ぎょ訓練などの実習や実技を実践します。
昨年1月の四日市コンビナート事故や広島市の土石流による被害など各地で火災や風水害などの災害が発生しております。近い将来の東海・東南海・南海地震の発生は確実視されており、南海トラフ巨大地震も危惧されております。このような災害や火災に備えるため、事業所等における自衛消防隊の役割は重大となっており、日常の自衛消防活動が極めて重要となっております。その活動を支えるためには、日頃の訓練が必要です。その一助として、三重県消防学校では、一般、特定の教育課程を設けて、自衛消防隊教育を実施しております。

自衛消防隊教育の訓練活動の様子を紹介します。14日の訓練礼式では、基本的な各個訓練を行いました。救急では応急手当や搬送法を実習しました。15日の基本訓練では、空気呼吸器取扱いや機関運用、ホース延長訓練を実施しました。16日は建物火災消火訓練(AFT)施設を利用した熱気体験や火災防ぎょ訓練などを実施します。写真は、16日の火災防ぎょ訓練の風景です。

さて、入校された自衛消防隊特定教育の皆様には、三重県消防学校の校訓である「規律、忍耐、信頼、創造」という言葉を贈ります。消防に携わる者にとって、第1は規律です。消防活動は1人では行えません。隊長の命令のもとで消火活動や災害防除活動を行います。規律に反しては、隊員の安全が確保できず、ひいては、事業所の安全を守る自衛消防隊の責務を果たすことはできません。第2は忍耐です。自衛消防隊の責務を果たすためには、迅速・適確な消防活動が重要です。そのためには、日頃から忍耐強く訓練を続ける必要があります。第3は、信頼です。消防活動は、チームで行動します。それぞれがそれぞれの役割を果たす必要があります。危険な火災現場で行動するためには、隊長や隊員、相互の信頼が不可欠です。最後は、創造です。新しいものを自分なりに生み出していくことが創造です。今までと違うことや本当はこうなのかと気づかされることがあるはずです。
今後は、皆さんの自衛消防としての使命を再認識され、ぜひ、そのことにこだわりをもって事業所における自衛消防隊の活動に生かして頂けるものと期待しております。(HM)