そったく日記

三重県消防学校

令和3年度 消防団員普通科教育が行われました

 6月26日、27日の2日間にかけて消防団普通科教育が実施され、県内各地より17名の方々が、消防倫理、安全管理を学び、訓練礼式、ホース延長訓練、放水訓練などの訓練にご参加いただきました。

 

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 消防力の三要素が「人、機械、水」とされるなかで、全国的にも年々人員が減少傾向にある消防団ですが、年齢や地域、職業などそれぞれ立場も環境も異なる方々が集い、一致団結し、互いの経験や能力を活かし助け合いながら真摯に訓練に挑まれる姿から、訓練にあたった教官たちも改めて「人」は数のみにあらずという、消防力の真髄を学ばせていただきました。

 

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 今回参加いただいた団員の皆様からは、現場を強く意識した質問が多く、常日頃の生活の中で「今ここで火災や災害が起きたらどうするか」「今日にも出動しこういった場面に遭遇するかもしれない」と意識されていることがうかがえました。こういった視点の多様さは様々な生活環境の中で消防活動に携われている、消防団という組織特有の強みであると感じました。

 

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 特に印象深かったのは、班を分けての消防訓練の最中、他の班のメンバーが要救助者人形を搬送しているのを、思わず駆け寄って手助けしていた姿。本来、自分の班内での動きが求められる場面ではありますが、一方で、訓練を真摯に現場として捉え、そこに助ける人がいる、と強く自覚しているからこそのとっさの動きであったと強い感銘を覚えました。

 悪い意味で訓練慣れせずに、体だけでなく頭も心も全力で臨むことこそ、「訓練は実戦のごとく、実戦は訓練のごとく」の本当の意味であると気づかせていただきました。

 

 2日間の日程ののち、怪我やアクシデントもなく教育を修了され、無事にそれぞれの生活に戻られた皆様が、今後も地域社会の中で大いにご活躍されることをお祈り申し上げます。                    <担当 R>