そったく日記

三重県消防学校

高圧ガス実験・訓練が行われました。

 本日、消防学校で三重県高圧ガス安全協会及び高圧ガス溶材組合主催の「高圧ガス実験・訓練」が行われました。
 朝からあいにくの雨でしたが、午後からの実験・訓練のため関係者の方々が準備を行っていただきました。
 訓練が始まる午後からは、雨は止んだものの肌寒い中、見学者を含め300人(初任科生を含む)の方々に集まっていただきました。
 訓練としては、

 《酸素》1.防災シートへの着火⇒防炎シートに液体酸素を染みこませると燃えないはずの防炎シートが容易に燃えてしまいました。

2.鉄製配管の燃焼⇒鉄製の管に酸素ガスを吹き込むと花火の様に火花を散らして燃えました。



《アセチレン》安全栓の炎の状況⇒溶融作動でアセチレンガスが噴出し、着火炎上しました。


《水素》配管漏れガスへの着火1.炎の確認(炎色反応)⇒水素ガスは燃焼炎が見えにくく、輻射熱が小さいため燃焼に気付かないことがあり、炎を可視化するため塩化ナトリュウム溶液を噴霧しオレンジ色になる実験を行いました。

2.金網の赤熱⇒燃焼温度については、金網をかざしただけで容易に溶けてしまい、非常に高温なことが示されました。



液化石油ガス(LPガス)》1.ガス燃焼、2.液燃焼、3.容器バルブ漏れ応急対策訓練⇒液体の方が炎が大きく、漏洩を止めるには噴き出す力が強く訓練が必要です。



アンモニア》1.事故時の通報訓練、2.空気呼吸器装着漏洩防止訓練、3.広報・警戒区域設定訓練、4.水噴霧での除害訓練⇒アンモニアは化学工業の原料等で必需品ですが有毒で可燃性が高いため、消防と高圧ガス防災事業所の連携した訓練が行われました。



《モノシラン》1.容器漏洩自然発火、2.水中からの泡自然発火、3.風船疑似爆発⇒半導体の製造に欠かすことのできないガスですが、空気に触れることで自然発火し消火器では消せません。(燃焼により、無害な「二酸化ケイ素」になります)
 また、モノシランガスを封入した風船に針を刺すと瞬時に大きな爆発音を発し、瞬時に燃焼しました。



 高圧ガスは、ガスの種類により可燃性や毒性等が有り、性状を知らないと防災活動は困難なことから、今回の展示訓練等により知識を得る必要があるとともに、消防機関が防災事業所と連携した活動も必要とです。
 今回の実験・訓練で有事に際し、落ち着いた行動と常日頃からの訓練の重要性が再認識できたと思います。。(H.N)

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