本日(3月12日)2週間の初級幹部科教育の全カリキュラムが修了しました。
これで、三重県消防学校での令和2年度中全ての教育課程を終えたこととなります。
この2週間、学生の皆さんには、忙しく過密なスケジュールをこなしていただきましたが、全員が無事修了し担当として嬉しく思い、また感謝の気持ちに絶えません。
今回の課程では、消防の原点である警防面における最先着小隊長の活動要領、安全管理及び若年者への教育指導要領に的を絞った内容でカリキュラムを設定しました。
各訓練、座学を通して指揮、教育指導の重要さ、難しさを感じていただけたでしょうか?
「指導者は常に見られ、そして評価される。」
訓練指導要領の科目では、知識、技術、マネジメント力、コミュニケーション力を発揮し、限られた時間内における訓練指導について実践していただきました。
5ブースを設定しましたが、同じ指導種目でも指導者によって、その手法、進行は千差万別であり、また効果も違うことにも気づいていただけたかと思います。
指導する自分の準備は良いか、受ける側の準備は良いか、目的は何か、目標はどこなのか、ぜひ今後の糧としていただきたいです。
小隊指揮訓練では、努めて実戦に近い状況を演出しました。
火災出動!指令が入った瞬間から指揮者(隊長)としての活動が始まります。
経路は?水利は?部署予定位置は?
そもそも現場に着けなければ何の意味も無い。
緊急走行中は全員で周囲の安全を確認!
「活動方針、人命救助最優先!」その我々の最大目標を達成するためにはどう攻めるのか?
今の状況は?今後予測される事態は?
実態把握に基づく状況判断をし、即断・即決、隊員に下命!
しかし、絶対に安全管理を疎かにしてはいけない。
隊員も、家族がいる1人の人間です。現場で(訓練でも同じですが)絶対にケガをさせない、殉職させない。全ての命令に覚悟と責任を持って実行させなければなりません。
部下、後輩を極めて危険な場所へ送り込むんだという意識はしっかりと持ってもらいたいと思います。
初級幹部として、今後皆さんは所属で活躍されることと期待しています。
それぞれ個々に色々な主張、考えがあると思います。
しかし、我々は「人命救助最優先」この唯一目標は全員の共通目標であるはずです。
また、これから現場で判断に迷うこともあるでしょう。
そのときは、必ず「何が一番住民の利益となりえるか」を考えれば、その答えは出るはずです。
皆同世代、今後の消防を担うのは我々の世代です。
共に頑張りましょう。
ありがとうございました。
担当KR