本日は、初任科の校外研修として紀北地域へバスで向かいました。
平成16年には海山側で水害が起こり、大きな被害となり、
また、当時南北を結ぶ、唯一の陸路であった国道42号が一部崩落し、
通行止めとなったことから、
数日間、馬越峠を人々が支援物資などを運んだことなどを紹介しました。
多雨地域であるこの地において、先人たちが整備した石畳が
大きな役割を果たしてることに思いをはせながら、
石畳の峠道を一気に越え、1時間少々で尾鷲港に到着。
かなりのハイペースしたが、現地で作っていただいたお弁当と
美しい景色をみながら疲れを回復し、津波避難訓練を行いました。
尾鷲港から市街地を歩行し、尾鷲小学校にある「いのちの架け橋」を経由し、
このあたり唯一の高台、中村山へ15分ほどで避難完了。
山上にて、尾鷲小学校の大川校長先生に防災教育についての講話をして
いただきました。
大川校長先生からは、尾鷲市内が過去に繰り返し津波の被害をうけてきたこと。
また、東日本大震災をうけて、防災教育を根本から見直したこと。
子供たちが少しでも早く避難できるよう、関係各所の協力のもと
「いのちのかけはし」をつくり、子供たちが避難訓練を頻繁に行っていることなどを
お話しいただきました。
また、結びに、津波などの災害は自分の住んでいる地域で関係がないと
思っていても、移動中や旅行などの時に起きる可能性があることから、
子供たちを含め皆が自分自身のこととして考え、
津波から逃げ命を守ることの重要性を広めてほしいとお話ししていただきました。
卒業まで3週間と少しとなったこの時期に、
大川校長先生の子供の命を守る強い思いを聞くことができたことは、
初任科生にとっても大変貴重な機会となったと思います。
尾鷲市のきれいな自然と風土を感じるとともに、
この地域の災害の歴史と備えを学ぶことができた貴重な1日となりました。
今回の研修にご協力・ご支援いただいた尾鷲の皆様の温かさに感謝!。(三重512)