そったく日記

三重県消防学校

初任科放水やホース延長訓練続く(初任科第51期教育消防活動訓練−古米校長奮闘記)


鈴鹿市石薬師町にある三重県消防学校では、6月中旬に入り、梅雨入りし、ぐずついた天候の続くこの頃ですが、平成26年6月12日、13日には、初任科の学生は、消防活動訓練と救助・機器取扱訓練の大きく2班に分かれて訓練を実施しました。そのうちの消防活動訓練の一端を紹介します。

12日、13日の消防活動訓練は、建物火災消火訓練施設(AFT)を使っての1階進入放水訓練及び防火衣着装及び2本ホース延長訓練を実施しました。(AFTは、模擬火災発生装置が設置され、火炎や熱、煙を体験できる施設です。)

1階進入放水訓練では、3人1組で指揮者、1番員(管そう担当)、2番員(管先補助)の役割をこなします。指揮者の命令のもと、1番員と2番員が空気呼吸器を担ぎ、面体を着装し、フル装備で放水しつつ、建物1階へ進入し、火点に近づき、鎮火します。1番員は、火勢が変化したりするため、常に火点を注視する必要があります。2番員は、管先補助をしながら、周囲に目配りする必要があります。特に、面体を着装すると、指揮者の声が聞こえにくく、視野も限られます。安全確実な手順と迅速な行動が求められます。そのためにも、大きな声と身振り、手振りでの合図による隊員相互の連携が重要です。低い姿勢を保つための筋力アップが必要です。

防火衣着装及び2本ホース延長訓練では、素早い防火衣着装及び空気呼吸器着装訓練に加えて2本ホース延長訓練を一連で実施しました。活動服の上からまず防火衣を着装し、次に空気呼吸器を着装し、集合したうえで、ポンプ車から2本ホースを延長し、「放水始め」の呼称確認の後、ホースに充水します。放水の一歩手前で訓練終了です。今まで部分的に訓練してきたことを一連の流れで実施することは、手順を確認するうえで重要です。手順の一つでもおろそかにしていると、迅速に行動ができないばかりか、隊行動の遅れにもつながりかねません。時間がかかった者は、手順を確認して、どこに時間がかかったか反省して、手順よくこなせるよう、反復訓練が必要です。迅速にこなすための体力アップが必要です。

初任科の学生は、地域住民の生命財産を守る崇高な使命を持つ消防人としての自覚をもって、訓練や学習を忍耐強く続ける必要があります。体力向上や筋力アップのための自主鍛錬も必要です。1人前の消防士に成長するために、さらなる精進を期待します。(HM)