そったく日記

三重県消防学校

初任科初の消防活動訓練始まる(初任科第51期消防活動訓練−古米校長奮闘記)


鈴鹿市石薬師町にある三重県消防学校では、4月も下旬になり、昼間は初夏を思わせるようなこの頃ですが、平成26年4月23日には、初任科の学生は、初めての消防活動訓練を実施しました。

消防活動訓練の最初は、防火衣着装訓練です。順に防火長靴と防火衣、防火帽、ケプラー手袋を着装します。教官から、安全のため、ベルトや防火帽の止め紐の余長整理や肌の露出を極力減らすためのシコロ(防火帽付属の垂れ布)を確実に拡げるよう指示が出ます。

次に、1本ホース延長訓練です。渦巻き状に巻かれた20mの1本のホースを片手で転がすように延長します。教官からは、姿勢や視線の注意が指示されます。延長したホースは、2つ折りにして巻き取ります。「ホース巻取り中」という掛け声を忘れると注意が飛びます。消防職員にとって自分が何をしているか隊長や周囲の隊員に伝えることは安全管理のために欠かせません。

4月24日には、2本ホース延長訓練が実施されました。まず、1本のホースを延長し、もう1本ホースを肩に担いで、延長したホースの金具を持ったまま走ります。20m先で肩に担いだホースを延長し、先に延長したホースと結合します。結合してから金具を持って走り、2本目のホースを延長します。途中、器具愛護を忘れたり、「ホース結合よし」の掛け声を怠ったりすると、注意が飛びます。結合の安全確認は大事やぞと教官から説明がされます。結合が不十分だと、送水時にはずれ、水圧を受けたホースが跳ねて危険です。

この日は、熱順化のため、防火衣を着装したまま、ホース延長訓練を繰り返しました。汗だくで疲労困憊の学生もいましたが、皆よく頑張り、やり遂げました。これから、訓練は、ますます高度化し、厳しくなり、覚えることは増えていきます。今は、一つひとつ確実に自分のものにしていく必要があります。

初任科の学生は、消防のプロフェッショナルとしての自覚をもって、安全確認及び確認呼称を怠らず、きちんと技術を習得し、真剣に勉学に励むとともに、体力の向上を忍耐強く続ける必要があります。厳しい訓練に耐えるために、さらなる精進を期待します。(HM)