そったく日記

三重県消防学校

初任科の学生ロープ渡過訓練に挑む(初任科第51期教育消防活動・救助機器取扱訓練−古米校長奮闘記)

  
鈴鹿市石薬師町にある三重県消防学校では、7月中旬も後半に入り、梅雨の中休みという天候のこの頃ですが、今週は、初任科の学生は、平成26年7月17日(水)から20(土)まで、それぞれ消防活動訓練及び救助・機器取扱訓練の大きく2班に分かれて訓練を実施します。
 
そのうち、7月17日(写真1部18日)の消防活動訓練及び救助・機器取扱訓練について触れます。

  
消防活動訓練では、4つのブースに分かれて、1つは、建物火災消火訓練施設(AFT)の1階を使って、狭所進入訓練を実施、他の3つは、AFT棟南面及び主訓練塔東面、同西面を使って3連梯子による2階進入訓練を実施しました。訓練は、日増しに高度化しており、狭所進入では、ブルーシートを活動範囲と見立てて、ホースを渦巻き状に伸ばし、充水後に家屋進入を図ります。一方、2階進入では、2階で活動できるよう充水後のホースを数m引き上げます。2階には1名の隊員、3連梯子の下には2名の隊員が補助に入り、隊員で協力しないと充水した重いホースは到底、引き上げられません。ホースを引き上げる体力はもちろん、隊長の指示による上下の連携、情報伝達が非常に重要です。
  
救助・機器取扱訓練では、ロープ渡過訓練を実施しました。ロープの上に乗って移動するセーラー渡過とロープにぶら下がりながら手足を使って移動するモンキー渡過訓練を実施しました。まずは、ロープの上に乗ることができる必要があります。渡過ロープとカラビナを通して体につながったロープを利用し、手足を使って渡過ロープに乗ります。手足の筋力とバランス感覚が必要です。何度もトライして、タイミングを掴むことが重要です。
  
訓練は、今後、ますます高度化していきます。1つずつ確実に技術や安全管理を覚えていく必要があります。「当たり前のことを、当たり前のように、当たり前にやること」が確実にできること。記憶の定着のためには、何事も反復すること。
  
初任科の学生は、地域住民の生命財産を守る崇高な使命を持つ消防人としての自覚をもって、今以上に訓練や学習、自己研さんを忍耐強く続ける必要があります。体力の劣る者は体力錬成を、筋力の劣る者は筋力アップを、覚えが悪い者は反復学習を、技術の未熟な者は反復練習を、使命達成のために、さらに心技体知を磨く必要があります。1人前の消防士に成長するために、一層の精進を期待します。(HM)

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