そったく日記

三重県消防学校

救助科校長査閲終える(救助科救助課程第24期教育−古米校長奮闘記)


朝夕めっきり冷え込むこの頃ですが、鈴鹿市石薬師町にある三重県消防学校では、救助課程第24期教育における全過程が終了しました。救助科の学生は、10月31日に応用総合訓練(校長査閲)が実施され、1か月の訓練の成果を披露しました。
最初に救助員点検が実施されました。救助隊員が救助に当たって安全管理のため、訓練開始前に隊員の服装や状態を必ず点検します。

訓練の1番目は、一箇所吊り担架水平救助操法です。要救助者より上部の位置に支点を作成し、要救助者を担架に乗せ、水平状態で救出する要領を定めた操法を披露しました。2番目は、はしご水平救助操法(一)です。三連はしごを用いて高所にいる要救助者を担架に乗せ、担架を水平状態に保ったまま、ロープを緩め、三連はしごを徐々に倒し、地上まで救出する操法を披露しました。
3番目は、はしご水平救助操法(二)です。三連はしごを用い、高所にいる要救助者を担架に乗せ、そのまま担架を水平状態に保ち、ほぼ真下に降下させて救出する操法を披露しました。4番目は、検索救助操法(二)です。建物内部が壁等で複数区画に区分されている場合は、これら複数区画を順次検索し、要救助者を救出する操法を、屋外でコーンとコーンバーを壁に見立てて披露しました。
5番目は、はしごクレーン救助操法です。低所にいる要救助者を救出する場合に、上部に支点を作成することができない時に、三連はしごを利用し、はしごに救助ロープの支点をとり要救助者を救出する操法を披露しました。6番目は、応急はしご救助操法です。高所にいる要救助者を架梯したはしごの横さんにロープの支持点をとって確保し、安全迅速に救出する操法を披露しました。

応用訓練では、3班に分かれて、1つ目は、火災救助の想定「準耐火造2階建て共同住宅の2階部分から出火。2階に手ぶりの要救助者1名あり。関係者情報により2階に要救助者もう1名いる模様。」訓練に挑みました。
次に低所救助の想定「清掃センターのごみピット内に男性1名が倒れている。プラットホーム内には、車両進入可能。ピット内への進入は、上部からのみ」訓練に挑みました。

最後に高所救助の想定「3階屋根部分に要救助者1名、呼びかけ反応なし。階段にて上階部分に進入可能だが、狭隘なため屋内からの搬送困難。なお、直下には車両、植木等障害物有り。」訓練に挑みました。訓練の途中で、身体固定ベルトが外れるハプニングなどもありましたが、ロープで代用するなど臨機応変な対応により的確に校長査閲を無事終えることができました。

救助科の学生は、今後とも、人命を預かる救助隊員として、地域住民の生命財産を守る崇高な使命を持つ消防人としての意欲と気概、こだわり「妥協しないでとことん追求する姿勢を持つこと」をもって、日々精進に励んでください。(HM)