そったく日記

三重県消防学校

訓練の効果測定を終えて

初任科前半の最終週となり、昨日と本日(10日)には、今まで実施してきた救助・機器取扱訓練と消防活動訓練の実技と学科の効果測定を行いました。
本日の消防活動訓練の実技効果測定では、防火衣着装(1分以内)、ホース延長(標準1分)、2階進入(標準3分)の3課題を実施し、迅速さと正確性の確認を行いました。



これで、初任科の全期間を通して実施する訓練礼式と後半から始まる火災調査等4学科を残し、効果測定もほぼ終わります。
今まで、初任科生は、一人前の消防士になるため、様々な知識・技術の習得に努め、多くの効果測定を受けてきました。
しかし、たとえ満点であっても、努力の証にはなるものの、現場で通用する証にはなりません。
まして、かろうじて効果測定をクリアしたような状況の学生も多く、継続して知識、技術を確実なものにしていく必要があります。


(学生1人に1教官がついて、厳しく評価)

法律関連等は、ポイントさえ押さえていれば、調べて対応することはできますが、現場では立ち止まることは許されず、即座に、指示されたことを理解し、的確に行動できる能力が求められ、訓練を含む多くの経験を積むこととその振り返りで、能力を引き出していく必要があります。
そのため、10月17日の初任科再開後は、応用能力の向上を目的に、今まで習得してきた基本をベースに消防活動総合訓練が始まります。

これから始まる救急科は、覚えることも多く大変ですが、初任科で学んだことを忘れてしまえば、今までの苦労が台無しですので、地道な努力の継続が重要です。町中で消火栓を見かけた等身近なことや火災の報道などに接した際には、消防士の視点で考える習慣をつけると共に体力錬成、課外訓練にも励み、今以上に高いレベルで、初任科再開を迎えて欲しいです。


基本をないがしろに、難しいことばかりしていたのでは、本物の力はつきません。
リオ五輪の金メダリストも、「当たり前のことを当たり前にする難しさを感じた」と言っています。
消防でも、「当たり前のことを、当たり前に」という言葉が好んで使われますが、初任科生には、当たり前のこと(A)を馬鹿にせず(B)、ちゃんとやる(C)、このABCを意識し、基本を大切に、時間を有効に使って、引き続き、訓練に励んで欲しいです。(K.A)
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