そったく日記

三重県消防学校

・・経験 Experience・・

3年ぶりに高校時代の親友と会った。プロゴルファーそして事業主として頑張っている。現場主義の彼はゴルフレッスンで「ゴルフ大会の大事な局面でもスイングできるメンタルや技術」について指導するそうだ。長く培ってきた経験からのknow・howは一般のインストラクターには負けるはずはない。どのような場面(現場)であろうと使えてこそ身に付いた自分の技術であり、技術の中でもこれは「使える」「使えない」を見極めるために相当な練習と経験で腕を磨くのだと話をしてくれた。



さて、小職は「応急はしご救助」など消防救助操法の手法で人命救助した経験はない。しかし、消防学校において数多くの訓練やその指導によって「人命救助したことがある」と錯覚するくらい経験をさせてもらった。「経験はお金では買えない」とか「1つの現場経験は多くの訓練よりも勝る」と言われるが、現場経験の少なさを訓練で埋め合わせることができると実感した。それも相当量の訓練でなければならないことを痛感した。
訓練も「実際にはあり得ない想定訓練」であったとしても、「訓練環境による限られた想定訓練」であったとしても訓練経験を積み重ねることが重要だ。まさに錯覚に陥るくらい多くの訓練で経験を積んで欲しい。皆さんのご活躍を心から願っている。



余談:3年前、三重県消防学校に赴任する私に、池波正太郎著「上意討ち」にある短編「雨の杖つき坂」を読むようにと知人から文庫本をいただいた。読み終えて石薬師周辺が舞台であったことと知人の心遣いに感動した。
夕暮れになると消防学校の近くにある寺(法雲禅寺)の鐘が鳴る。暮れ六つの鐘だ。この風情がなんともたまらなかった。多くの方々との出会いとその情景に心から感謝してお別れする。

平成28年度救助オープンカレッジ訓練を終えて・・平成29年2月3日撮影


教官:平蔵

三重県消防学校ホームページへ