そったく日記

三重県消防学校

小学生の消防学校1日体験入校(初任科第51期生が教官に−古米校長奮闘記)

  
 8月5日と6日の両日、鈴鹿市石薬師町にある三重県消防学校では、小学生の1日体験入校があり、初任科第51期教育のカリキュラム「住民指導」の一環として、初任科の学生の半数が小学生の指導や案内を実施します。県内の小学生約160名が参加し、消防車両体験乗車及び消防活動訓練見学や煙体験、消火栓による放水体験、消火器取扱訓練、ロープ渡過及び防火衣着装体験、地震体験車を順次、体験しました。6日は、別の班が担当します。
  
 初任科の学生は、それぞれの持ち場で、小学生を誘導したり、体操の指導をしたり、訓練の内容を説明したり、放水などの訓練の展示を行ったり、訓練の補助など安全配慮をしたり、小学生の質問に丁寧に答えたりしていました。
  
 日頃、教官から厳しく指導されている初任科の学生ですが、今日は、逆に小学生に教える立場になって、いかに訓練の内容や手順を上手に伝えることができるか、いかにきちんと訓練の展示ができるか、いかに安全に訓練を体験させることができるか、いかに時間どおり訓練実施ができるかなどそれぞれが学ぶことも多かったと思います。
  
 消火栓による放水体験では、ノズル操作によってストレート放水と噴霧放水の違いを体験させたり、消火器取扱訓練では、安全ピンを抜く、ホースを火点に向ける、レバーを引くという一連の動作を「ピンポンパン」と身振り手振りでわかりやすく伝えたり、小学生の質問に対し例えを交えて答えたり、ロープ渡り体験では、カラビナの取り扱いを説明したりするなど頭や体を使う場面も結構あったかと思います。概ね、今日の初任科の学生は、小学生にきちんと丁寧に接していたように見え、頼もしく感じました。
  
 初任科の学生の別の班は、同じ日に救助・機器取扱訓練を実施しました。午前は、3連梯子を使った救助訓練、午後は、暗室での検索救助訓練を実施しました。小学生の手前、格好の悪いところは見せられないといつもどおり、張り切ってやっているように見えました。
  
 初任科の学生は、小学生を教えることによって、自らの技術や知識のレベルを再認識したことと思います。皆さんは、小学生や住民にとっては、憧れの消防職員の一員です。今後、この経験を生かし、どこへ行っても恥ずかしくないよう、どんな場面でも一生懸命に課題に取り組み、ますます心技体知を磨き、一日も早く一人前の消防士になるべく、精進してください。(HM)


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