そったく日記

三重県消防学校

初任科51期生卒業おめでとう!(初任科第51期生卒業式・救急科第17期閉講式−古米校長奮闘記)


12月2日、鈴鹿市石薬師町にある三重県消防学校では、来賓として、三重県消防協会岩木会長、三重県神戸鈴鹿防災総合事務所長、三重県消防長会伊藤副会長、県内消防本部各消防長を迎え、初任科第51期生卒業式・救急科第17期閉講式が執り行われました。

入校式の校長訓示で贈った四つの言葉、「規律」、「忍耐」、「信頼」、「創造」この言葉の意味を深く考えてほしいと申し上げました。消防職員としての基本である規律、厳しい訓練を乗り越えるための忍耐、仲間や教官、消防本部、地域住民との信頼、そして、学校生活を通して新しい自分を創っていく創造、これらの言葉を噛みしめながら日々訓練を重ね、一人前の消防士を目指して、昼夜を問わず、努力してきました。雨の日も、風の日も、真夏の炎天下でも、消防活動訓練や救助・救急訓練、耐久訓練、そして51期の「チームワーク」と「感謝」で見事に成し遂げた総合査閲、様々なことが脳裏に浮かぶことと思います。

この訓練の厳しさの意味は、助けを求める人があれば、如何に過酷な状況の中にあっても、最善を尽くし助けるとともに、自らも生きて帰るという任務を全うするための試練です。そして消防のプロになるために通らなければならない道程です。教官の厳しい指導は、過酷な現場から皆さんを無事帰還させたいという強い決意と愛情です。

訓練に臨んで、苦しいこと、つらいことが沢山あったかと思いますが、51期の仲間とともに乗り越えてきました。「やればできる」という大きな自信につながったことと思います。皆さんには、消防職員として必要な知識や技術、体力、気力などを身につけて頂いたことと思います。訓練を通じて、チームワークの大切さ、相手を理解し、思いやる心の大切さも身にしみて感じて、消防人、また社会人としてのあり方もしっかりと学んで頂いたことと存じます。ここでの経験や教官から学んだこと、同期の仲間との絆は、皆さんのかけがえのない貴重な財産です。 

皆さん、九十七人が無事卒業できたことは、誠に喜ばしい限りです。しかしながら、卒業は、あくまでも一つの通過点です。まだまだ皆さんは、先輩消防職員には遠く及びません。例えるなら、卵から孵ったばかりの雛鳥です。これから、それぞれの消防本部において、実戦を通して経験を積み、訓練や体力錬成を重ね、ゆくゆくは、大きな高みを目指し、何事もこだわりと自負をもって更に研鑽に励んで頂きたいと存じます。
最後に、皆さんが安全安心な地域社会の実現のため、地域住民の生命及び財産を守り、信頼され、尊敬される消防人としての使命に全力を尽くし、果たしてくれるものと確信いたしております。皆さんの今後のご活躍ご健勝を祈念します。

写真は、倫理の授業風景です。その時間にも伝えましたが、「初心を忘るべからず」これからの消防人生を一生懸命に頑張ってください。(HM)